株式会社RACTHERA 網膜色素上皮細胞(HLCR011)

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網膜色素上皮細胞(HLCR011)

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網膜色素上皮裂孔について

目はカメラのような構造を持ち、水晶体はレンズに、網膜はフィルム/
センサーに相当します。網膜色素上皮(Retinal Pigment Epithelium,
RPE)は単層で網膜の最外層に位置し、視細胞に隣接します。
視細胞は眼に入った光を電気信号に変換する細胞ですが、
RPEはこの視細胞に栄養を与えたり、老廃物を処理したりして、
網膜を正常に保つ働きがあります。
網膜色素上皮裂孔とは、このRPE層が断裂し、収縮することで、
RPE層が部分的に欠損する病態です。
加齢黄斑変性に対する抗VEGF(血管新生)薬投与後の合併症や、
外傷などの要因で、RPE層に物理的な牽引がかかることが原因と
されています。
網膜色素上皮裂孔がものを見るのに重要な黄斑部(網膜の中心部)に
生じると、重篤な視力低下や視野欠損を引き起こします。

網膜色素上皮裂孔について

現在の治療法

眼科専門医による適切な診察を行うことで確定診断は可能ですが、現時点で確立した治療法はありません。

再生・細胞医薬により目指すこと

網膜色素上皮裂孔では、RPE欠損に伴い、短期的には、光の感知に必要な光感受性物質の代謝回路(RPE-視細胞の相互作用)の
破綻や光の散乱を防ぐための暗幕効果の喪失により、視機能の低下が起こります。
長期的には、視細胞由来の老廃物の除去障害、栄養因子分泌不全等の結果、正常な視細胞が失われることにより、最終的には不可逆的な視機能低下に至ります。
短期的・長期的に生ずるこれらの障害に対する治療として、正常な機能を持つ他家iPS細胞由来のRPE細胞懸濁液を病変部位に移植します。
その結果、視細胞との層構造が回復し、移植したRPEが正常に機能することで、視機能が改善および維持されることを目指しています。

再生・細胞医薬により目指すこと1 再生・細胞医薬により目指すこと2

写真:カラーアトラス眼底図譜 第7版より/
日本医事新報社より許可を得て転載